はじめに

「遺言書を書こうと思ったけれど、何を書けばいいのかわからない…」

実際、ご相談者様からは次のような質問をよくいただきます。

🟦 財産は誰に渡せばよい?
🟩 遺言書は誰に預けるべき?
🟨 遺言執行者って必要?
🟧 お墓や仏壇はどう書けばいい?
🟥 葬儀費用は誰が負担するの?

遺言書は、単に「財産分け」だけを書くものではありません。
ご自身が亡くなった後、家族が困らないようにするための“道しるべ”でもあります。

今回は、遺言書作成時によく迷う 5つの重要ポイント を分かりやすく解説します。

① 財産を誰に渡すか(相続・遺贈)

基本ルール

まず最も重要なのは、

誰に何を渡すか明確に書くこと

です。

例えば、

  • 長男に自宅不動産
  • 長女に預貯金
  • 妻に生活資金

など、具体的に書きます。

❌ 悪い例

財産は家族で仲良く分けること

これだと結局話し合い(遺産分割協議)が必要になり、揉める原因になります。

⭕ 良い例

千葉県〇〇市〇〇町〇番地所在の土地建物を長男〇〇に相続させる。

具体性が大切です。

財産分配の考え方

ケースおすすめ
配偶者の生活を守りたい預貯金や自宅を優先
事業承継したい事業用資産を後継者へ
子同士の争い防止分け方を明確にする

ポイント

🟦 「公平」と「平等」は違う

例えば介護した子に多めに残すことも合理的です。

② 遺言書は誰に渡す・保管するべきか

遺言書は書いて終わりではありません。

見つからなければ意味がありません。

自筆証書遺言の場合

保管方法は主に3つです。

方法メリットデメリット
自宅保管手軽紛失・改ざんリスク
信頼できる人へ預託発見されやすい紛失リスク
法務局保管制度最も安全手続必要

おすすめ

🟩 法務局保管制度

現在は非常に利用しやすいです。

  • 紛失防止
  • 改ざん防止
  • 家庭裁判所の検認不要

という大きなメリットがあります。

③ 遺言執行者は指定すべき?

結論

🟨 できれば指定した方がよい

です。

遺言執行者とは、

遺言内容を実際に実現する人

です。

例えば、

  • 銀行解約
  • 不動産名義変更
  • 相続人への通知

などを進めます。

指定しないと…

相続人全員で動く必要があり、

🟥 手続きが止まることがあります。

誰を指定する?

おすすめ順:

優先度候補
★★★行政書士・司法書士・弁護士など専門家
★★信頼できる子
配偶者

専門家が向いているケース

  • 相続人同士が不仲
  • 不動産が多い
  • 相続人が遠方

④ 祭祀承継(お墓・仏壇)は書くべき?

聞き慣れないですが、とても重要です。

祭祀承継とは

🟪 お墓・仏壇・位牌などを引き継ぐ人

のことです。

民法897条に定めがあります。

書かないとどうなる?

親族間で

  • 誰がお墓を守るか
  • 管理費を誰が払うか

で揉めることがあります。

記載例

祭祀承継者として長男〇〇を指定する。

これだけでも十分です。

入れるべきケース

🟩 特におすすめ

  • 先祖代々のお墓がある
  • 菩提寺との付き合いがある
  • 仏壇がある

⑤ 葬儀費用・付言事項はどうする?

葬儀費用について

葬儀費用は意外と揉めます。

書いておくと安心

例:

葬儀費用は私の預貯金より支出するものとする。

または

長男〇〇に葬儀主宰を依頼する。

付言事項とは

法的効力はありませんが、

🟧 家族へのメッセージ

を書けます。

  • なぜこの分け方にしたか
  • 感謝の言葉
  • 葬儀希望

付言事項の効果

🟦 気持ちが伝わる
🟩 納得感が増える
🟨 争族予防になる

例文

妻には長年支えてくれた感謝の気持ちから自宅を相続させます。子どもたちは互いに協力し仲良くしてください。

まとめ|遺言書は「財産+想い」を残すもの

以下を押さえるだけでかなり完成度が上がります。

✅ 遺言書作成チェック表

項目確認
誰に何を渡すか決めた
保管方法を決めた
遺言執行者を決めた
祭祀承継者を決めた
葬儀費用・付言事項を書いた

遺言書は、亡くなった後の家族への最後のメッセージです。

「まだ早い」と思っていても、元気なうちに準備することで、ご家族の負担を大きく減らせます。

🟦 遺言書作成で迷ったら専門家へ相談するのがおすすめです。

当事務所でも、自筆証書遺言・公正証書遺言の作成サポートを承っております。
お気軽にご相談ください。

累計1万件以上の
相談実績!

他の事務所で解決できなかった事案でも、
行政書士立神法務事務所へお気軽に
ご相談ください。

043-309-7517 受付時間 平日9:00~17:30
この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
立神法務事務所では、“相談しやすさ”を何より大切にしたサポートを心がけています。専門用語を並べるのではなく、「どうしてそうなるのか」がわかるよう背景や理由も交えて説明。
メリット・デメリットを丁寧にお伝えし、 お客様と一緒に、最適な方法を探していきます。

保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」