NISAとiDeCoは相続できるの?

近年、資産形成のためにNISAやiDeCoを利用される方が増えています。

しかし、利用者が亡くなった場合、

✅ NISAはどうなるの?
✅ iDeCoは相続できるの?
✅ 税金はかかるの?

といったご質問を受けることがあります。

結論からいうと、NISAもiDeCoも相続の対象となります。

ただし、両者は制度が異なるため、相続手続きの流れや税金の扱いも異なります。

NISAの相続手続き

NISA口座はそのまま引き継げない

被相続人(亡くなった方)が保有していたNISA口座は、相続人がそのまま引き継ぐことはできません。

相続発生時点で保有していた株式や投資信託は、相続人の証券口座へ移管されます。

📌 ポイント

  • NISA口座そのものは承継できない
  • 保有商品は相続できる
  • 相続人名義の証券口座が必要

NISA相続の流れ

🟦【STEP1】
金融機関へ死亡の連絡

🟦【STEP2】
口座凍結・残高確認

🟦【STEP3】
相続人の確定

🟦【STEP4】
遺産分割協議

🟦【STEP5】
相続人の証券口座へ移管

NISAで注意すること

⚠ 相続時の評価額が基準になる

被相続人が購入した価格ではなく、

死亡日の時価

によって相続財産として評価されます。

例えば、

内容金額
購入時200万円
死亡時350万円

相続財産は350万円として扱われます。

⚠ NISAの非課税枠は引き継げない

被相続人が利用していたNISAの非課税枠を相続人が利用することはできません。

相続人は自身のNISA制度を利用することになります。

iDeCoの相続手続き

iDeCoは「死亡一時金」として支払われる

iDeCoは年金制度の一種であるため、NISAとは扱いが異なります。

加入者が亡くなった場合は、

死亡一時金

として遺族に支払われます。

📌 一般的な遺産分割の対象とは少し性質が異なります。

死亡一時金の受取順位

受取人指定がある場合は原則として指定受取人が優先されます。

指定がない場合は法律で定められた順位に従います。

🟩 配偶者

🟩 子

🟩 父母

🟩 孫

🟩 祖父母

🟩 兄弟姉妹

など

iDeCo相続の流れ

🟦【STEP1】
運営管理機関へ連絡

🟦【STEP2】
死亡届の提出

🟦【STEP3】
死亡一時金裁定請求

🟦【STEP4】
必要書類提出

🟦【STEP5】
死亡一時金受領

NISAとiDeCoの違い

項目NISAiDeCo
相続対象株式・投資信託死亡一時金
承継方法証券口座へ移管現金支給
非課税枠承継不可該当なし
遺産分割協議必要な場合あり原則不要の場合あり
管理機関証券会社等国民年金基金連合会等

相続税との関係

NISA

NISA口座内の資産も相続財産となります。

そのため、

💡 相続税の対象

となります。

「NISAだから相続税もかからない」というわけではありません。

iDeCo

死亡一時金には、

500万円 × 法定相続人の数

という非課税枠があります。

例えば法定相続人が3人なら、

500万円 × 3人=1,500万円

まで非課税となる可能性があります。

高額なiDeCo資産がある場合は、相続税対策としても活用されています。

相続手続きで行政書士がサポートできること

相続手続きでは、

🔵 戸籍収集

🔵 相続人調査

🔵 相続関係説明図作成

🔵 財産調査

🔵 遺産分割協議書作成

など、多くの手続きが必要になります。

NISAやiDeCoが含まれる場合でも、まずは相続人を確定し、相続財産を整理することが重要です。

金融機関によって必要書類が異なることも多いため、早めに専門家へ相談することでスムーズな手続きにつながります。

まとめ

NISAとiDeCoはどちらも相続の対象となりますが、その取扱いは大きく異なります。

🟦 NISAは金融商品として相続される

🟩 iDeCoは死亡一時金として支払われる

🟨 NISAの非課税枠は承継できない

🟧 iDeCoには死亡一時金の非課税制度がある

相続手続きは期限が設けられているものもあり、戸籍収集や財産調査に時間がかかるケースも少なくありません。

NISAやiDeCoを含む相続でお困りの際は、早めに専門家へ相談し、適切な手続きを進めることをおすすめします。

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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
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保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」