はじめに

「NISA口座を持っていた家族が亡くなったけど、手続きはどうするの?」
NISAは相続時に口座が凍結され、通常の証券口座とは異なる手続きが必要です。
順番を間違えると、売却タイミングを逃して評価額が下がるリスクも…。

この記事では、NISA口座の相続手続きを7ステップで解説
初心者でも迷わないよう、必要書類や注意点を表つきでまとめました。

ステップ1:証券会社へ死亡連絡をする

まずはNISA口座を開設している証券会社へ連絡します。
死亡が確認されると、口座が凍結され新たな取引ができなくなります。

ステップ2:必要書類をそろえる

多くの証券会社で必要となる主な書類は以下の通りです。

書類名入手先ポイント
戸籍謄本(全部事項証明)市区町村役場相続人全員を証明するために必要
死亡診断書または除籍謄本医療機関・役場死亡事実の証明
遺産分割協議書相続人作成誰が資産を引き継ぐか明確にする
相続人全員の印鑑証明書市区町村役場実印とセットで必要

ステップ3:相続人を確定する

法定相続人を確定し、遺産分割協議書を作成します。
この段階で揉めると、口座資産の売却や引き出しができず、手続きが長期化します。

ステップ4:資産評価を確認

NISA口座の株や投資信託は死亡日終値で評価されます。
時価評価額を証券会社に確認して、相続税申告の基礎資料とします。

ステップ5:売却または移管を選択

NISAは非課税口座のまま相続人に引き継ぐことはできません。
次の2択になります。

選択肢ポイント
売却して現金化相続人間で分けやすい、手続きもシンプル
課税口座へ移管株や投信をそのまま保有したい場合に有効

ステップ6:相続税・譲渡益税に注意

NISA口座は死亡時点で非課税扱いが終了します。
その後売却した利益は課税口座での譲渡益課税の対象となるため、
相続税とあわせて税負担を確認しておきましょう。

ステップ7:名義変更または払戻し完了

必要書類を提出すると、相続人名義の口座に現金が振り込まれるか、課税口座に移管されます。
証券会社によっては1〜2カ月かかるため、早めの対応がおすすめです。

まとめ|NISA相続は「順番」がカギ

NISA口座の相続は、

  • まず証券会社へ死亡連絡
  • 必要書類をそろえる
  • 資産を売却 or 移管
    この流れを踏めばスムーズに完了します。
    トラブルを防ぐために、生前に証券会社・家族と情報共有しておくのがベストです。
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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
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保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」