🟥 目次

  1. 不動産共有とは?
  2. 共有にするメリットとデメリット
  3. 共有にする場合の注意点5つ
  4. 実際の記載例(文言サンプル)
  5. トラブルを避けるための工夫とまとめ

🟩 1. 不動産共有とは?

「共有」とは、1つの不動産を複数の人が共同で所有する状態をいいます。
例えば、兄弟でそれぞれ2分の1ずつ登記するようなケースです。

用語意味
共有持分不動産をどれだけの割合で持っているかを示す権利(例:1/2)
持分登記登記簿上に各人の持分割合を記載すること
単独所有1人が不動産全体を所有すること

📌 注意:
共有にすること自体は可能ですが、将来的に「売却したい」「修繕したい」となったとき、共有者全員の合意が必要になります。

🟦 2. 共有にするメリットとデメリット

メリットデメリット
公平に分けた印象を持てる売却・賃貸などで意見が割れる
一方が急に単独名義にできない管理費・修繕費の負担割合で揉めやすい
登記コストを抑えられる将来的な相続(二次相続)でさらに複雑になる

💬 行政書士コメント:
実務では、「公平にしたつもりが、後で面倒になった」という相談が非常に多いです。
共有にする場合は将来の出口(売却・分割解消)まで想定して書面を作ることが重要です。

🟥 3. 共有にする場合の注意点5つ

注意点内容書面での工夫
① 持分割合を明確にする「各2分の1」など数字で表記「甲1/2、乙1/2」と明記する
② 管理・修繕のルールを定める誰がどこまで負担するか「共有者双方の協議により行う」と明記
③ 売却時の合意方法を決める全員の同意が原則「協議のうえ、書面で合意した場合に限り売却できる」と記載
④ 将来の解消方法を定める共有を解消する条件を事前に「いずれかが希望した場合は共有を解消できる」と明記
⑤ 相続(二次相続)を想定する次世代が複雑化しないように「持分を第三者に譲渡しない」などの文言を入れる

📌 ポイント:
共有は「一時的な解決」にはなりますが、長期的にはリスクが多い制度です。
協議書に“将来どうするか”のルールを入れておくことが最大の防止策になります。

🟪 4. 実際の記載例(文言サンプル)

🧾 【共有登記を前提とした例文】

第○条 本件不動産については、甲および乙がそれぞれ持分2分の1ずつ共有とする。
本不動産の管理・修繕・売却等の重要事項については、甲乙協議のうえ書面で合意した場合に限り実行できるものとする。

💡【将来の解消条件を入れた例文】

第○条 共有の解消を希望する共有者がある場合、甲乙は誠実に協議し、
不動産の売却または持分譲渡による解消を図るものとする。

🏡【二次相続を想定した例文】

第○条 甲および乙は、各自の持分を第三者に譲渡しないものとする。
ただし、相続が発生した場合は、共有関係の解消を優先して協議する。

🟧 5. トラブルを避けるための工夫とまとめ

✅ よくある共有トラブル

トラブル内容原因
売却したいが相手が拒否協議ルール未記載
修繕費用を出さない管理費の負担割合が曖昧
相手が亡くなってさらに複雑化二次相続を想定していなかった

💬 行政書士のアドバイス

  • 「とりあえず共有で」と軽く決めるのは危険。
  • “共有解消のルール”を事前に入れておくことが最大のトラブル防止策。
  • 不動産の評価や登記名義の相談は、行政書士・司法書士など専門職と連携すると安心です。

🟩 まとめ:共有にするなら「未来のトラブル」を予防する書き方を

チェック項目内容
✅ 持分割合を数字で記載「甲1/2、乙1/2」など
✅ 管理・修繕のルールを明記どちらが負担するか
✅ 売却・解消の手順を明確に書面で合意を要する旨
✅ 二次相続を想定した条文を入れる「譲渡しない」「解消優先」など

🌸 まとめコメント:
不動産の共有は「公平さ」と「手軽さ」の裏に、大きなリスクがあります。
遺産分割協議書に上記のような文言を加えることで、将来のトラブルを確実に減らすことが可能です。

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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
立神法務事務所では、“相談しやすさ”を何より大切にしたサポートを心がけています。専門用語を並べるのではなく、「どうしてそうなるのか」がわかるよう背景や理由も交えて説明。
メリット・デメリットを丁寧にお伝えし、 お客様と一緒に、最適な方法を探していきます。

保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」