🌸 はじめに:よくある誤解「亡くなった人も協議に入れる?」
遺産分割協議を進めようとしたとき、相続人の一人がすでに亡くなっていたというケースは少なくありません。
この場合、単純に「亡くなった人の署名捺印欄を残す」だけでは法的に無効になってしまいます。
正しくは、その亡くなった方の相続人(代襲相続人)が代わって協議に参加します。
✅ ステップ1:死亡した相続人の確認
まずは、亡くなった相続人の戸籍を確認しましょう。
出生から死亡までの戸籍を取り寄せて、「誰が代襲相続人にあたるのか」を特定します。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要書類 | 亡くなった相続人の戸籍(除籍・改製原戸籍を含む) |
| 確認すべき点 | 子どもがいるか(いれば代襲相続人)/いなければ配偶者などへ相続権なし |
| 注意点 | 代襲相続は直系卑属(子・孫)にしか発生しない |
📘 参考:民法887条
「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。」
✅ ステップ2:誰が遺産分割協議に参加するかを確定
ここが最大のポイントです。
亡くなった相続人本人ではなく、その子(または孫)など代襲相続人が協議に参加します。
例:代襲相続の具体例
| 続柄 | 状況 | 協議に参加する人 |
|---|---|---|
| 父(被相続人) | 亡くなった | ー |
| 長男 | 生存 | 長男本人 |
| 次男 | 被相続人より先に死亡 | 次男の子2人が代襲相続人 |
| 長女 | 生存 | 長女本人 |
つまり、この場合の協議参加者は
👉 長男・長女・次男の子A・次男の子B の4名です。
✅ ステップ3:遺産分割協議書への記載方法
代襲相続人が参加する場合、遺産分割協議書の書き方にも注意が必要です。
以下のように記載します。
📝 記載例:
被相続人〇〇(令和〇年〇月〇日死亡)の遺産について、下記のとおり分割協議を行い、各自これに同意した。
相続人 長男 〇〇〇〇(住所)印
相続人 長女 〇〇〇〇(住所)印
相続人 次男〇〇(令和〇年〇月〇日死亡)の代襲相続人
子 A(住所)印
子 B(住所)印
💡ポイント
- 亡くなった相続人の氏名も記載し、その代襲相続人が署名・押印する形式が望ましい。
- 相続人の地位が明確になり、後のトラブル防止にもつながります。
✅ ステップ4:実印・印鑑証明書を添付して完成
遺産分割協議書に署名・押印したら、
全員分の印鑑証明書(発行から3か月以内)を添付します。
| 添付書類 | 内容 |
|---|---|
| 印鑑証明書 | すべての相続人分(代襲相続人も含む) |
| 戸籍一式 | 被相続人・死亡した相続人・代襲相続人の全員分 |
| その他 | 財産目録・固定資産評価証明書など |
これで法的に有効な遺産分割協議書が完成します。
💡まとめ:代襲相続では「誰が協議に参加するか」が最重要!
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| ① 戸籍で死亡相続人の子を確認 | 代襲相続人を特定 |
| ② 協議書では「〇〇の代襲相続人」と明記 | トラブル防止 |
| ③ 印鑑証明書も代襲相続人分が必要 | 実務上の必須書類 |
| ④ 書類一式は法務局提出前に行政書士へ確認 | 記載不備防止 |
🌿 まとめコメント
相続人が亡くなっているケースは、戸籍を丁寧にたどり、誰が代襲相続人になるのかを確実に確定することが最重要です。
書き方を誤ると、協議が無効になるリスクもあります。
実際の書類作成に不安がある場合は、行政書士など専門家に相談すると安心です。
