〜「やってよかった」ではなく「失敗しない」ために知っておくべきポイント〜

🟩 家族信託は、認知症対策や財産管理の手段として近年注目されています。
しかし一方で、「仕組みを十分に理解しないまま始めてしまい、後で困る」というケースも少なくありません。

この記事では、家族信託を行う際に必ず押さえておきたい注意点を、できるだけわかりやすく、実務の視点から解説します。

🌱そもそも家族信託とは?

家族信託とは、
財産を持つ人(委託者)が、信頼できる家族(受託者)に財産管理・処分を任せる仕組みです。

📌 ポイントは

  • 成年後見制度と違い
  • 家族の判断で柔軟に財産管理ができる
    という点にあります。

ただし、自由度が高い分、設計ミスの影響も大きい制度です。

⚠️家族信託を行う際の主な注意点【全体像】

まずは、よくある注意点を一覧で確認しましょう。

注意点内容
🎯 目的の不明確さ何のための信託かが曖昧
🧩 受託者の選定人選ミスでトラブルに
💰 信託財産の範囲入れ忘れ・入れ過ぎ
📄 契約内容の不備曖昧な条文は危険
🏦 金融機関対応預貯金の扱いに注意
🧾 税務・登記税金・名義変更の誤解
👨‍👩‍👧 家族間トラブル他の相続人への配慮不足

以下、特に重要なポイントを順番に解説します。

🎯① 信託の「目的」を明確にする

家族信託で最も重要なのは
👉 「何のために信託をするのか」です。

よくある目的

  • 🧠 認知症になった後の財産管理
  • 🏠 不動産の凍結防止
  • 💴 生活費・介護費の確保
  • 🧾 将来の相続対策

❌ 目的が曖昧だと

  • 受託者が何をしていいかわからない
  • 金融機関・登記で止まる
  • 家族間で揉める

という結果になりがちです。

👤② 受託者選びは「能力」と「関係性」が鍵

受託者は、信託財産を実際に動かす人です。

選ぶ際のチェックポイント

  • ✅ 金銭管理能力があるか
  • ✅ 継続的に動けるか
  • ✅ 他の家族との関係性は良好か

📌「長男だから」「近くに住んでいるから」だけで決めるのは要注意です。

💰③ 信託財産の範囲を正確に決める

信託財産は、
✔ 入れたものだけが信託の対象
✔ 入れていないものは通常の相続対象

になります。

財産注意点
🏠 不動産信託登記が必須
💴 預貯金原則「信託専用口座」で管理
📈 有価証券金融機関の対応可否に注意
🚗 動産実務上は対象外が多い

⚠️ 「預貯金も書いておけばOK」ではありません。
実務では、預貯金は信託財産に“書かない”設計をすることも多くあります。

📄④ 契約書の内容は「具体性」が命

家族信託契約書は、将来の取扱説明書です。

特に重要なのは以下の点👇

  • 🔹 受託者ができること・できないこと
  • 🔹 不動産の売却・解体・賃貸の可否
  • 🔹 委託者死亡後の財産の帰属先
  • 🔹 信託終了のタイミング

📌 曖昧な表現は、後に
👉「登記できない」
👉「金融機関が動かない」
原因になります。

🧾⑤ 税金・登記は「思い込み」が危険

よくある誤解として、

❌「信託=節税になる」
❌「名義を変えるから贈与税がかかる」

というものがあります。

実際は…

項目原則
贈与税原則かからない
相続税基本的に通常の相続と同じ
登録免許税不動産信託では必要

👉 税務は設計次第で結果が変わるため、専門家の確認が必須です。

👨‍👩‍👧⑥ 家族への説明不足はトラブルの元

家族信託は、
「やっていない家族」ほど不安になります。

  • なぜこの人が受託者なのか
  • 将来どう分配されるのか
  • 勝手に財産を使われないか

📌 最低限、
相続人になる予定の人への説明は行いましょう。

🌸まとめ|家族信託は「設計」が9割

家族信託は非常に有効な制度ですが、
✔ 目的
✔ 人選
✔ 契約内容
✔ 実務対応

これらを誤ると、逆にトラブルを増やす結果になりかねません。

「とりあえず家族信託」ではなく、
今と将来を見据えたオーダーメイド設計が重要です。

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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
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保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」