🌸 はじめに:遺産分割協議書は「書き方次第」で結果が変わる

遺産分割協議書は、法的に正しいだけでなく「家族が納得できる形」にすることが何より大切です。
実際、形式上は問題がなくても、言葉遣いや分配方法の説明不足でトラブルになることも珍しくありません。

この記事では、行政書士として現場で見てきた「揉めない協議書」を実現した実例ベスト5を紹介します。
どのケースも実務的に“うまくいった”ポイントを具体的に解説します。

✅ 実例①:兄弟間の平等を保った「感情に配慮した書き方」

🧭 ケース概要

被相続人:父
相続人:長男・次男
財産:実家(土地+建物)、預金800万円

💡工夫したポイント

工夫点内容
書き方「兄弟双方が今後も良好な関係を保てるよう、以下のとおり協議した」と文頭に記載
分け方長男が不動産、次男が預金全額を取得(評価額を近づけた)
感情面協議書に「双方納得のうえ」と明記し、互いの承諾を示した

🗝️行政書士コメント
→ 感情面に配慮した一文を入れることで、「奪い合い」ではなく「合意の形」として締めくくれました。

✅ 実例②:相続人の一人が遠方に住むケース|郵送でもトラブルなし!

🧭 ケース概要

被相続人:母
相続人:3人(長女・次女・三女)
三女が北海道在住で、対面協議が難しい。

💡工夫したポイント

工夫点内容
署名方法Word→PDF化→郵送で実印押印を確認
書類統一行政書士が「控え」「原本」それぞれ統一印影を管理
信頼確保進捗をグループLINEで共有(全員安心)

🗝️行政書士コメント
→ 遠方でも「情報共有の透明性」を重視した結果、郵送協議でも不信感がゼロに。

✅ 実例③:代償金をめぐるトラブルを未然に防止

🧭 ケース概要

被相続人:母
相続人:長男・長女
財産:自宅+預金500万円
長男が自宅を取得、長女に代償金を支払う形。

💡工夫したポイント

工夫点内容
代償金額不動産評価証明書に基づき、双方が納得
支払時期「相続登記完了後30日以内に支払う」と明記
安心感長男の支払い義務を具体的に条文化

🗝️行政書士コメント
→ 「いつ・いくら・どう払う」を明記することで、後日の言い分トラブルを完全に防げました。

✅ 実例④:相続人の一人が認知症|後見人を交えた協議書づくり

🧭 ケース概要

被相続人:父
相続人:妻・長男・長女
妻が軽度の認知症で、成年後見人が選任。

💡工夫したポイント

工夫点内容
署名者妻本人ではなく後見人が署名・押印
記載方法「相続人○○の法定代理人(成年後見人)□□が協議に参加した」と明記
補足資料後見登記事項証明書を添付

🗝️行政書士コメント
→ 認知症がある場合、本人署名では無効。後見人を正しく明記することで、法的リスクを防げます。

✅ 実例⑤:不動産+預金+車の混在ケースを整理した「財産目録」

🧭 ケース概要

被相続人:夫
相続人:妻・子2人
財産:土地建物・預金・自動車

💡工夫したポイント

工夫点内容
財産目録「第1表 不動産」「第2表 預貯金」「第3表 動産」と分類
目録の書き方エクセル形式で見やすく表に整理
署名方法協議書と同様に全員実印+印鑑証明書添付

🗝️行政書士コメント
→ 財産を種類ごとに整理すると、分配もスムーズ。
後から「そんな財産知らなかった」という不満も防止できました。

📘 まとめ:揉めない協議書は「文言」と「透明性」が鍵!

成功のポイント内容
① 感情への配慮「納得」「合意」「感謝」などの表現を入れる
② 具体的な条文支払期限・方法・代償金額などを数値化
③ 共有の透明性LINE・メール・郵送などで記録を残す
④ 書類の整理財産目録を明確に添付
⑤ 専門家の関与行政書士が中立的に調整・文案作成を行う

🌿 結論:協議書は「合意の証」であり「信頼の形」

揉めない遺産分割協議書とは、家族間の思いやりと納得をきちんと形にする書類です。
法的に正しいことはもちろん、文言のトーンや手順の透明性が「信頼」を生みます。
もし家族の間で迷いや不安があるなら、専門家である行政書士に相談し、公平・円満な協議書作成を目指しましょう。

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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
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保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」