🟥 目次
- そもそも「代償分割」とは?
- 代償金を入れるときの3つの基本ルール
- 書き方実例① 金額と支払期日を明確にするケース
- 書き方実例② 分割払いにするケース
- 書き方実例③ 不動産の名義変更と同時支払いケース
- 注意すべき金額表記のNG例
- まとめ:誤解のない書き方が“信頼できる協議書”を作る
🟩 1. そもそも「代償分割」とは?
代償分割とは、特定の相続人が財産を多く取得する代わりに、他の相続人へ金銭を支払う方法です。
たとえば、兄が実家を相続し、妹に対して代償金を支払うようなケースです。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 代償金 | 財産を多く取得した人が、他の相続人に支払う金銭 |
| 代償分割 | 財産を公平にするため、金銭支払いを伴う分割方法 |
| 換価分割 | 財産を売却して現金化し、それを分ける方法 |
📌 ポイント:
遺産分割協議書では、代償金の 「金額」「支払時期」「支払方法」 を具体的に書くのが必須です。
🟦 2. 代償金を入れるときの3つの基本ルール
| ルール | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ① 金額を明確に書く | 「金○○円」と漢数字で書く | 「概算」などの表現は避ける |
| ② 支払時期を定める | 「令和○年○月○日までに」 | 期日を曖昧にすると後で揉める |
| ③ 支払方法を決める | 「現金払い」「振込」など | 振込先口座まで明記が望ましい |
💡 補足:
「支払った」「支払われていない」をめぐるトラブルが多いので、証拠が残る形(振込)が安心です。
🟥 3. 書き方実例① 金額と支払期日を明確にするケース
【例文】
甲(兄)は乙(妹)に対し、本協議に基づく代償金として金300万円を令和7年3月31日までに支払うものとする。
支払方法は乙の指定する口座への振込による。
📌 ポイント:
・「金300万円」など具体的な金額を書く
・支払期日を「までに」と限定することで強制力UP
🟧 4. 書き方実例② 分割払いにするケース
【例文】
甲は乙に対し、本協議に基づく代償金として総額金200万円を支払う。
そのうち、令和7年3月31日までに100万円、令和7年9月30日までに残額100万円を支払うものとする。
| 分割払いの注意点 | 内容 |
|---|---|
| 支払期日ごとに金額を明示 | 「1回目・2回目」を分けて書く |
| 延滞時の対応も書けると◎ | 「期限に遅れた場合は直ちに全額支払い」と書く方法もある |
🟪 5. 書き方実例③ 不動産の名義変更と同時支払いケース
【例文】
甲は乙に対し、甲名義とする本件不動産の登記手続完了と同時に、代償金として金500万円を支払うものとする。
📌 ポイント:
「登記と支払いを同時に行う」と書くことで、登記後に支払いがなされないトラブルを防ぐ。
🟥 6. 注意すべき金額表記のNG例
| NG表現 | 問題点 |
|---|---|
| 「おおよそ300万円」 | 不確定で無効リスクあり |
| 「相談のうえ決定する」 | 協議書の意味がなくなる |
| 「支払う予定とする」 | 法的拘束力がない表現 |
🚫 NGまとめ:
協議書は「確定した内容」を書く文書です。曖昧な表現は後で「合意がなかった」とされる恐れがあります。
🟩 7. まとめ:誤解のない書き方が“信頼できる協議書”を作る
代償金の記載は、シンプルでも具体性と明確さが大切です。
トラブルを防ぐためには以下の3点を押さえましょう。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| ✅ 金額 | 「金○○円」と明記 |
| ✅ 支払期日 | 「令和○年○月○日まで」など確定日 |
| ✅ 方法 | 「振込」「現金」+振込先口座記載 |
💬 行政書士のひとこと:
実務では「支払いが済んだことを確認した上で署名捺印」することも多く、支払い確認書を別途添付する形もおすすめです。
