はじめに

葬儀が終わると少し落ち着きますが、相続手続きの本番はここからです。
特に3カ月以内は期限付きの重要な手続きが集中します。

3カ月以内にやるべきことを後回しにすると、
・相続放棄ができなくなる
・余計な税金がかかる
・相続人同士でトラブルに…
というリスクがあります。

ここでは、死亡後〜3カ月の間に必要な10の手続きを、わかりやすく期限順に解説します。

【期限早見表】死亡後3カ月以内の手続きスケジュール

期限手続き内容
死亡直後〜7日以内死亡届・葬儀・遺言書確認
1〜2週間以内公共料金・健康保険・年金・勤務先への連絡
1カ月以内相続財産・負債の調査開始
3カ月以内相続放棄・限定承認の申述(熟慮期間)

ステップ1 遺言書の確認(できるだけ早く)

遺言書があるかどうかで、今後の流れが大きく変わります。
自筆証書遺言は勝手に開封せず、家庭裁判所で検認が必要です。

ステップ2 相続人の確定(戸籍で確認)

相続手続きには、誰が相続人かを確定させる作業が不可欠です。
戸籍を取り寄せ、相続人を確定します。

ステップ3 死亡届と火葬許可(7日以内)

  • 提出期限:死亡の事実を知った日から7日以内
  • これを提出しないと火葬・葬儀ができません。

ステップ4 健康保険・年金・会社関係の手続き

葬儀後すぐに以下の手続きも忘れずに行いましょう。

  • 健康保険証の返却
  • 年金受給停止の手続き
  • 勤務先・保険会社への連絡

ステップ5 公共料金・クレジット・ライフラインの名義変更

電気・ガス・水道・クレジットカードなどを整理し、
不要なものは早めに解約します。

ステップ6 相続財産の調査

相続税や放棄の判断に必要なため、預貯金・不動産・株式・借金の有無をリスト化します。


ステップ7 負債(借金)の確認

負債が多い場合、3カ月以内に相続放棄を検討しないと、借金を相続してしまいます。

ステップ8 相続放棄・限定承認(3カ月以内)

熟慮期間(3カ月以内)に家庭裁判所へ申述します。
この期間を過ぎると、単純承認(すべて引き継ぐ)とみなされます。

ステップ9 遺産分割協議の準備

相続財産の内容と相続人が確定したら、遺産分割協議の準備に入ります。
この段階ではまだ結論が出なくてもOK。話し合いの場を持つことが大切です。

ステップ10 税理士・専門家への相談

相続税申告は10カ月以内が期限ですが、早めに税理士や行政書士へ相談しておくと安心です。

【まとめ】3カ月以内の10ステップをクリアしよう

  1. 遺言書を確認
  2. 相続人を確定
  3. 死亡届・火葬許可(7日以内)
  4. 健康保険・年金・会社関係の手続き
  5. 公共料金やライフライン整理
  6. 相続財産の調査
  7. 借金・負債の確認
  8. 相続放棄・限定承認の申述(3カ月以内)
  9. 遺産分割協議の準備
  10. 専門家に相談

この記事のポイント

  • 3カ月以内にやるべきことがすべてわかるロードマップ
  • 期限ごとのリストで見逃しを防ぐ
  • 放棄の期限(3カ月)が最重要!

補足:この記事をチェックリストとして活用

  • スマホのメモアプリやノートにこの順番を書き出す
  • 期限にチェックマークをつけて進捗を見える化
  • 不安なときは早めに専門家へ