🧾 遺言書がないとどうなるの?
遺言書がない場合、相続は「民法のルール(法定相続)」に従って進みます。
しかし…
- 「もともと仲の良くない兄弟」
- 「介護した人と、何もしていない人の不公平感」
- 「不動産をどう分けるのか」
など、現実の感情や事情が複雑に絡み合って、“争族”になるケースが多いのです。
😢 【事例①】介護した長男 VS 音信不通だった次男
💡背景
市内で長年一人暮らしをしていた母親が亡くなりました。
長男は10年以上、買い物や通院の送迎などをこまめにサポート。
次男は県外に住んでおり、連絡すらほとんどなし。
🧨トラブルの発端
遺言書がなかったため、母の遺産は長男・次男が半々で相続する形に。
長男は「介護してきたのは自分。全部自分がもらうべき」と主張。
一方、次男は「法律どおり半分ほしい」と主張し、激しい対立へ。
📉 結末
家庭裁判所での調停に発展。
数年にわたり揉めた末、兄弟の関係は完全に断絶…。
📝 教訓
👉 「感情の不公平」と「法律の平等」は違う!
遺言書で「長男には感謝を込めて多く残す」と明記していれば、こうした争いは避けられたかもしれません。
🏠【事例②】実家の土地で兄妹が“行き場なし”に
💡背景
郊外の一軒家に、長女が両親と同居して暮らしていました。
両親が相次いで他界。遺言書はなし。
🧨トラブルの発端
兄(長男)と妹(長女)で実家の土地と家を分けることに。
しかし…
- 家は妹が住み続けたい
- 兄は家を売って現金化したい
という真っ向から対立。
📉 結末
不動産が共有名義になり、売るにも住むにも自由が利かず…。
妹はローンを組んで兄の持ち分を買い取るはめに。
📝 教訓
👉 住んでいる人の意向を尊重するなら、それを「遺言」で伝えておくことが必要です。
「誰にどの不動産を相続させるか」は、特に明記しておきたいポイントです。
💰【事例③】隠し口座をめぐって姉妹が絶縁
💡背景
市内で一人暮らしをしていた高齢の母親。
亡くなった後、長女と次女で相続手続きへ。
ところが、生前には聞いていなかった“ネット銀行の口座”が発見されました。
🧨トラブルの発端
口座を発見した次女が、そのままお金を引き出してしまったのです。
長女は「勝手に使うなんてありえない!」と激怒。
→ 横領だ、詐欺だと、まさかの刑事事件寸前に。
📉 結末
弁護士を介して和解。
でも、元のように仲良くなることはありませんでした。
📝 教訓
👉 相続人同士の信頼関係も、遺言書で守れる。
「この口座は誰に」「残った財産はこのように使って」など、財産の“見える化”をしておくことが争いを防ぎます。
💡 まとめ:遺言書は、未来の家族への“思いやり”
遺言書とは、単なる財産の分け方ではなく、
「家族の関係を壊さないための最後のメッセージ」とも言えます。
- 介護への感謝
- 住まいを守る配慮
- 遺された人への負担軽減
これらをしっかり伝えることで、“争族”ではなく“想族”へとつながるのです。
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「まだ早いかな…」と思っても、早めの準備こそ最大の安心になります。
🌸 最後に一言…
「うちは大丈夫」――そう思っていたご家族にこそ起きてしまった3つの事例。
今のうちに、“遺す側の責任”を考えてみませんか?