💥「二次相続」を無視した結果、孫同士が揉める未来?

「親の相続は一段落したし、もう大丈夫」
そう安心していたご家庭が、数年後──お孫さんたちの間で泥沼トラブルに発展するケースが後を絶ちません。

その原因はただ一つ。
「二次相続(もう一人の親の相続)」をきちんと見越した遺産分割をしていなかったことです。

📚 この記事でわかること

✅ 二次相続を無視したことで実際に起きた「孫トラブル」
✅ なぜ“今の分け方”が将来の火種になるのか
✅ 孫や子どもを守るための遺産分割のポイント

🧠 そもそも「二次相続」って何?

相続は一度きりではありません。

種類説明
一次相続最初に亡くなった親(例:父)の相続
二次相続次に亡くなる親(例:母)の相続

一次相続の時にどう遺産を分けたかが、次の相続の税負担・相続人の顔ぶれ・不公平感に大きく影響してくるのです。

🧨【実例】無視された“次の相続”で、孫がドロ沼に

◆ 家族構成と背景

  • 祖父(故人)→一次相続で祖母に全財産を相続
  • 子ども2人(長男・長女)→「今は母が管理でいいよ」と全員納得
  • 数年後:祖母が他界 → 二次相続発生
  • 相続人:長男、長女の子(長女は既に他界)

◆ 問題発生

  • 長男「母を支えてきたのは俺。全部相続すべき」
  • 長女の子「でもうちの母にも本来は権利があったはず」
  • 祖母の通帳・不動産の名義がそのまま → 分割不能に
  • 結果:孫同士が感情的に対立・弁護士介入・数年かかる争いに

🚨 なぜこんなトラブルになるの?

見落としポイントリスク内容
二次相続の法定相続人の変化子だけでなく「孫」が法定相続人になる場合も
財産が不動産中心で現金が少ない分けづらく、納得が得られにくい
生前対策・遺言がなかった感情のもつれを法律だけで裁くことに
長男だけが“介護の貢献”を主張他の相続人が不満を感じる

✅ どう防ぐ?「孫が揉めない」ための遺産分割のポイント

① 二次相続の相続人を“今”想定する

孫が相続人になる可能性があるなら、そのときに誰が何をどう受け取るかを今から想像しておきましょう。

② 一次相続のときに「分け方」を工夫する

  • 不動産は共有にせず、売却・分割・信託など具体策を講じる
  • 一部の財産を子に分けておく(配偶者に全額集中させない)

③ 遺言+生前対策で“想い”を伝えておく

  • 自筆証書遺言や公正証書遺言で意思表示を明確に
  • 家族信託や民事信託で財産の使い道を管理するのも有効

🌈 まとめ|“今”決めることが、“将来の孫”を守る

チェック項目実施済?
二次相続の相続人を把握している
遺産の分け方を子世代と相談している
遺言や信託などの対策を始めている
感情トラブルの芽を残さない工夫をしたい

💬 「うちは大丈夫」と思った今が、ベストタイミング

遺産を遺す側も、受け取る側も、「いま話しておけばよかった」と後悔する前に。
行政書士として、“争族”にならない準備を一緒にサポートいたします。