今回は 「NISA・iDeCoの遺産分割」 について、できるだけ分かりやすく解説していきます。
「親がNISAやiDeCoを持っていたけど、遺言書がない…どうやって分けるの?」
「金融資産なのに、他の預貯金と同じように分割できる?」
「相続人同士でトラブルにならないためには?」
こうした疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
この記事では、 遺言書がない場合のNISA・iDeCoの遺産分割方法と注意点 を詳しく解説します!
1. NISA・iDeCoは遺産分割の対象になる?
まず、NISAやiDeCoは 相続財産 になります。
そのため、預貯金や不動産と同じように、 遺産分割の対象 です。
ただし、通常の現金や株と違って、 NISAとiDeCoには独自のルールがある ので注意が必要です。
🔹 NISAの遺産分割ルール
- 非課税枠は消滅し、一般口座に移される
- 名義変更はできず、売却 or そのまま相続人が引き継ぐ
- 相続人同士で分ける場合は、売却して現金化することが多い
🔹 iDeCoの遺産分割ルール
- iDeCoは死亡時に強制解約される(名義変更不可)
- 現金化された後、相続人が受け取る
- 受取時に「退職所得控除」が適用されるため、税負担を減らせる
つまり、NISAは そのまま相続するか売却して現金化 し、iDeCoは 自動的に現金化された後に分割する 形になります。
2. 遺言書がない場合のNISA・iDeCoの遺産分割
✅ 遺言書がない場合、法定相続のルールが適用される
遺言書がない場合、NISAやiDeCoは 法定相続分に従って分割 するのが基本です。
例えば、被相続人(亡くなった方)の法定相続人が以下のような場合:
続柄 | 法定相続分 |
---|---|
配偶者 | 1/2 |
子供(2人) | 1/4ずつ |
この場合、 NISAやiDeCoの資産もこの割合で分ける のが原則です。
ただし、 NISAは金融商品 なので、1株単位で簡単に分けられるものではありません。
そこで、多くの場合は 売却して現金化し、法定相続分に応じて分配 する形になります。
✅ iDeCoは解約後の現金を分割
iDeCoは相続発生時に 自動的に解約され、現金化 されます。
この現金を、他の財産と同じように相続人で分ける形になります。
【例】iDeCoの残高が 800万円 あり、相続人が「配偶者と子供2人」だった場合:
- 配偶者: 400万円
- 子供1: 200万円
- 子供2: 200万円
となります。
3. NISA・iDeCoの遺産分割でよくあるトラブルと注意点
🔹 トラブル① 相続人の意見が合わない
NISAを売却するか、そのまま保有するかで 相続人同士の意見が食い違う ことがあります。
👉 対策
- 事前に家族で話し合っておく
- 遺言書を作成し、誰に相続させるか決めておく
🔹 トラブル② 金融機関の手続きが煩雑
NISAやiDeCoの相続手続きは 金融機関ごとに異なり、必要書類が多い です。
「相続手続きの方法が分からず、なかなか進まない…」というケースもよくあります。
👉 対策
- 亡くなった後ではなく、生前に契約している金融機関を確認しておく
- どの口座でどの運用をしているか、家族に共有しておく
🔹 トラブル③ 相続税や所得税の計算が難しい
NISAやiDeCoの相続には 相続税や所得税が関係 します。
- NISAは相続財産に含まれる(評価額で計算)
- iDeCoは退職所得控除が使える(節税メリットあり)
👉 対策
- 税理士や行政書士などの専門家に相談する
4. 遺言書を作成するメリット
NISAやiDeCoの相続をスムーズにするために、 遺言書を作成しておくのがおすすめ です!
✅ 遺言書があるとどうなる?
- どの相続人に渡すか 明確に指定できる
- 遺産分割協議が不要になり、 相続手続きがスムーズになる
- 不公平感がなくなり、 相続人同士のトラブルを防げる
特に、 NISAの金融商品をそのまま特定の相続人に引き継がせたい場合 や、
iDeCoの受取人を指定したい場合 には、遺言書が重要になります。
5. まとめ
- NISAもiDeCoも遺産分割の対象になるが、手続きに違いがある!
- NISAは売却して現金化することが多い、iDeCoは強制解約される
- 遺言書がないと法定相続分に従って分ける必要がある
- 相続人同士のトラブルを防ぐため、事前の準備が大切!
もし「うちの場合はどうしたらいい?」とお悩みなら、専門家に相談するのも一つの方法 です。
👉 NISA・iDeCoの相続について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください!