✅ この記事でわかること
- 遺言書にありがちな「5つの失敗例」
- 相続トラブルを防ぐための実践ポイント
- 初心者でもわかる「正しい遺言書作成のコツ」
🌱 はじめに|「せっかく書いた遺言書が無効に…?」
「これで家族は安心だろう」――そう思って作った遺言書が、実は無効だったり、逆にトラブルの原因になってしまうケースは意外と多いんです。
遺言書は「ただ書けばいい」というものではありません。
今回は、遺言書作成でありがちな5つの落とし穴と、その防止策をわかりやすくご紹介します。
✅ 遺言書でよくある5つの落とし穴
【落とし穴1】法的に無効な形式で作成
- よくある例:日付がない、押印がない、パソコンで作ってしまった…
- 理由:自筆証書遺言には、法律で決められた「形式要件」があります。(民法第968条)
- 対策:
✅ 全文を自筆で書く
✅ 日付・氏名・押印を忘れない
✅ 公正証書遺言にすれば形式ミスの心配なし
【落とし穴2】財産の記載が不明確
- よくある例:「銀行預金を長男に」とだけ書く→どの銀行?どの口座?
- トラブル事例:「解釈次第」で相続人間でもめるケースが多発
- 対策:
✅ 預金なら「金融機関名」「支店名」「口座番号」まで記載
✅ 不動産なら「登記簿通り」の表記に
【落とし穴3】相続人に不公平感が残る内容
- よくある例:「全部長男に」など極端な配分
- リスク:「遺留分侵害額請求」の原因になり、結果的に裁判沙汰に
- 対策:
✅ 他の相続人にも配慮する
✅ 不公平な配分にする場合は「理由」を明記する
✅ 必要なら生前に家族に説明しておく
【落とし穴4】気持ちだけを書いて、具体的な分け方を書かない
- よくある例:「家族仲良く過ごしてほしい」「自由に分けてください」
- 問題点:法的効力がない→結局、相続人間で揉めることに
- 対策:
✅ 感情的なメッセージは「付言事項」として書く
✅ 法的効力がある「財産の分け方」は明確に記載
【落とし穴5】作成後の見直しをしないまま放置
- よくある例:10年前に書いたまま、状況が変わってもそのまま
- リスク:
✅ 既に売却した不動産が遺言に残っている
✅ 相続人が亡くなっていて無効に - 対策:
✅ 「3年に1回」くらいは見直す
✅ 重大な環境変化があったらすぐに書き直す(相続人の死亡、再婚、財産変動など)
🌼 まとめ|「書いたから安心」ではなく「正しく書いて安心」を
遺言書は、家族の未来へのメッセージであり、トラブル防止のための法的文書です。
ただし、内容が曖昧だったり、形式が違えば無効になるリスクがあります。
「自己流で書く前に、一度専門家に相談」
これが、後悔しないための一番の近道です。