相続税の申告期限は 「相続開始(亡くなった日)から10か月以内」 ですが、遺産分割の遅れや手続きの煩雑さ から、期限ギリギリになってしまうケースは少なくありません。

「このままでは間に合わない…」と焦っている方へ、 申告が遅れそうな場合の対処法 を解説します!

1.相続税の申告期限に遅れるとどうなる?

期限を過ぎると、 税務署からのペナルティ(延滞税・加算税)が発生 します。

❌ 遅れると発生するペナルティ

種類内容
無申告加算税期限後に申告すると 最大20% の罰則
延滞税期限を過ぎると 日ごとに利息が発生
重加算税仮装・隠ぺいがある場合 35〜40% の重課

つまり、 期限内に申告しないと税負担がどんどん増える 可能性があるのです。

2.相続税申告が間に合わない場合の対処法

✅ ① ひとまず「概算申告」をする

たとえ遺産分割が終わっていなくても、まず 「未分割のまま申告」 することができます。

暫定的な計算で申告し、後から修正(更正)も可能
「配偶者控除」「小規模宅地の特例」は、後から適用できる
申告だけ済ませれば、無申告加算税を回避できる

📌 重要ポイント!

  • 申告期限を過ぎると「配偶者控除」などの優遇が使えなくなる ため、とにかく申告だけは期限内にする のがベスト!

✅ ② 延納(分割払い)を利用する

「相続税は計算できたけど、納税資金が足りない…」場合は、 「延納制度」 を活用できます。

最長20年まで分割払いが可能
担保が必要な場合もあるが、大きな資金負担を分散できる

📌 延納の申請期限
延納を利用する場合も、相続税の申告期限(10か月以内)に申請が必要 なので、早めに準備しましょう。

✅ ③ 物納を検討する(不動産・株式で納税)

現金での支払いが難しい場合、 不動産や株式で相続税を納める「物納」 という方法もあります。

現金化しにくい資産で納税できる
売却せずに資産を引き継げる

ただし、税務署の審査が厳しく、すべての資産が物納できるわけではない ため、事前に確認が必要です。

3.申告期限ギリギリでもできること

概算でもいいので申告をする(未分割のままでOK)
延納や物納の申請を検討する
専門家(税理士)に相談し、最適な方法を選ぶ

相続税の申告が遅れそうな場合は 「まず期限内に申告する」 のが重要です。
手続きが間に合わない、計算が難しいと感じたら、早めに専門家へ相談することをおすすめします!

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この記事を書いた人

立神 彰吾

相続・遺言・生前対策などの法務相談を中心に、これまで累計1万件以上のご相談に対応。
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保有資格
行政書士
(特定行政書士・申請取次行政書士)
宅地建物取引士資格(未登録)
書籍
「最強の一問一答 
行政手続法・行政不服審査法編」
「最強の一問一答 基礎知識編
(行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法)」