相続が始まった直後の1週間は、悲しみの中でもやるべきことが多い期間です。
死亡診断書・死亡届・葬儀の手配・遺言書の確認など、順番を知っておくことで混乱を防げます。

1. 死亡診断書(または死体検案書)の受け取り

最初に行うのは、医師から死亡診断書を受け取ることです。

  • 病院で亡くなった場合:医師が発行
  • 自宅で亡くなった場合:警察の検案を経て発行

この書類がないと、後の死亡届や火葬許可の申請ができません

2. 親族への連絡と葬儀社の手配

亡くなったことを近親者へ連絡し、葬儀社を手配します。
最近は「事前相談」している葬儀社があればスムーズです。

ポイント:

  • 家族葬・一般葬など形式を早めに決める
  • 遺言書で葬儀に関する希望が書かれていないか確認

3. 遺言書の有無を確認

ここで見落としがちなのが遺言書の確認。

  • 公正証書遺言 → 公証役場で保管
  • 自筆証書遺言 → 自宅の金庫、机、貸金庫など
  • 令和2年7月以降の法務局保管制度利用の可能性もあり

勝手に開封せず、家庭裁判所の検認が必要です。
この段階で見つけると、その後の手続きが大きく変わります。

4. 死亡届を提出(7日以内)

死亡届は死亡を知った日から7日以内に役所へ提出します。

  • 提出先:亡くなった場所、本籍地、または届出人の住所地の市区町村役場
  • 必要書類:死亡診断書(または死体検案書)
  • これにより火葬許可証が交付されます

5. 葬儀・火葬の実施

火葬許可証を受け取ったら、葬儀・火葬を行います。
この段階は親族が集まるため、相続人同士で今後の流れを軽く共有しておくのもポイントです。

6. 健康保険証・年金証書の返却

葬儀が終わったら、役所で以下の手続きも早めに行います。

  • 健康保険証の返却
  • 年金受給停止の手続き

これらは放置すると年金過払いの返還を求められる場合があります。

7. 銀行口座・不動産など財産の調査スタート

最後に、相続財産の確認を始めることが重要です。

  • 銀行口座・証券・不動産の名義確認
  • 負債(借金・保証債務)の有無も調査

この情報は、今後の「相続放棄」「遺産分割」「相続税申告」に欠かせません。

【まとめ】1週間以内にやることチェックリスト

死後1週間以内にやるべき7つのこと

  1. 死亡診断書を受け取る
  2. 親族に連絡・葬儀社を手配
  3. 遺言書を確認
  4. 死亡届を提出(7日以内)
  5. 葬儀・火葬の実施
  6. 健康保険証・年金証書の返却
  7. 財産(預貯金・不動産など)の調査開始