「実家、誰も住まないけどどうしよう?」
親が亡くなったあとに残される“実家”――
地方では特に、「誰も住まない空き家」になるケースが増えています。
📉人口減少
🏘️兄弟はみな遠方で暮らしている
🧾家の維持費や税金がかさむ
…こうした現実を前に、
「相続していいのか分からない」と悩む人が増えています。
🏚️そもそも空き家問題ってなに?
「空き家問題」とは、管理されずに放置された住宅が増え続ける社会問題です。
📈数字で見る空き家の現状(※総務省 住宅・土地統計調査より)
年 | 空き家数 | 空き家率(全住宅のうち) |
---|---|---|
1998年 | 約576万戸 | 11.5% |
2018年 | 約849万戸 | 13.6%(過去最多) |
2033年予測 | 約2,150万戸 | 約30%超の見込み |
👉 特に地方や郊外では「実家が空き家になる」ケースが急増中!
💸空き家を相続したら、何が起きる?
✅1. 固定資産税・都市計画税の負担
→ 毎年数万円~数十万円の出費
→ 放置されると「特例除外」となり6倍課税される可能性も!
✅2. 維持・管理の手間と費用
項目 | かかる内容 |
---|---|
草刈り・清掃 | 自分または業者依頼(年数万円) |
台風・積雪対策 | 修繕や点検が必要 |
近隣トラブル対応 | 苦情や損害賠償リスクも |
✅3. 売却や活用にもコストがかかる
- 売るにも解体費(100〜200万円)が必要なことも
- 古い建物は買い手がつかない
- 活用しようにもリフォーム代が重い
🤔それでも相続すべき?相続放棄の選択肢とは
💡相続放棄とは?
家庭裁判所に申述し、「一切の財産(プラスもマイナスも)を受け継がない」とする手続き。
📌 注意点:
- 相続開始(=死亡を知った日)から原則3ヶ月以内に手続きする必要あり
- 不動産だけでなく、預貯金・遺品などすべて放棄することになる
✅相続放棄を検討すべきケース
状況 | 判断材料 |
---|---|
実家が老朽化+売れない | 将来的に負担大 |
借金が多く財産より債務が多い | 債務ごと放棄できる |
他の相続人と話が合わない | 無理に巻き込まれない選択 |
🧭現実的な“3つの選択肢”
選択肢 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
①相続して管理・活用 | 相続登記して所有 | 思い出・活用の余地 | コスト・管理の責任 |
②売却・処分 | 業者や自治体に相談 | 収益化 or スッキリ手放せる | 解体費や仲介料が必要 |
③相続放棄 | 家庭裁判所で申請 | 一切の負担から解放 | 他の財産も放棄になる |
🧑⚖️専門家に相談するべき理由
- 相続財産に借金があるか調査
- 不動産評価や売却の可能性を判断
- 家族関係・他の相続人との関係も考慮
→ 相続放棄は一度きり。判断は慎重に!
📌まとめ:感情だけで決めない“実家の行方”
ポイント | 内容 |
---|---|
空き家問題は社会全体の課題 | 増え続ける放置家屋 |
実家を相続すると多くの負担 | 税金・管理・売却の現実 |
相続放棄は有効な選択肢 | ただし期限・注意点あり |
判断は“感情+法律+生活”で | 専門家と一緒に考えるのが安全 |
👨⚖️専門家からひとこと
「思い出があるから残したい」
「親が大事にしていた家だから」
その気持ち、とてもよく分かります。
でも同時に、“これからの生活”や“将来の家族”にとって、何がベストなのかも大切。
相続=受け継ぐことではなく、選ぶことでもあるのです。