💡 そもそもiDeCoとNISAの違いとは?

項目iDeCo(個人型確定拠出年金)NISA(少額投資非課税制度)
主な目的老後資金の積立投資による資産形成
購入可能な商品投資信託中心株式・投資信託・ETF など
年間上限原則14.4〜27.6万円新NISAは最大360万円/年
非課税の対象掛金控除、運用益、受取時控除運用益(売却益・配当)
途中引き出し原則60歳まで不可いつでも売却・出金可

👉 iDeCoは「節税+老後資金向け」、NISAは「柔軟な資産形成」というイメージです。

🏠 相続対策の観点から比較|iDeCoとNISAどちらが有利?

✅ 1. 相続税の扱い

制度相続税の対象特記事項
iDeCo対象「みなし相続財産」扱いで、非課税枠あり(500万円×法定相続人)
NISA対象通常の金融資産と同じ扱い(非課税枠なし)

🔍 iDeCoの死亡給付金には、生命保険と同様の非課税枠が使えるため、相続税の節税効果がある点が大きなメリットです。

✅ 2. 非課税メリットの継続性

  • iDeCo: 被相続人の死亡時点で制度終了。非課税メリットはここまで。
  • NISA: 死亡時にNISA口座も終了し、非課税扱いは消失。移管後は課税口座へ。

👉 どちらも「死亡時で非課税終了」ですが、iDeCoは相続人の手取り額を増やせる可能性がある点で有利。

✅ 3. 受取のしやすさ・流動性

比較項目iDeCoNISA
死後の受け取り金融機関への請求が必要(期限あり)株式や現金を証券会社で名義変更
資産の分割性一括受取のみ(死亡一時金)株式・現金を遺産分割しやすい
トラブルの例受取人指定がないと手続きが遅れることも名義変更・分割協議の手間あり

👪 ご家族への“渡しやすさ”という点ではNISAが柔軟。
ただし、iDeCoは生前に受取人を指定しておけばスムーズです。

📊 相続対策+資産形成ならどちらを選ぶべき?

✔ 老後の生活+相続を重視 → iDeCo

  • 所得控除による節税
  • 死亡時に生命保険的な扱い(非課税枠あり)
  • ただし「60歳まで引き出せない」点に注意

✔ 柔軟な運用+相続後の扱いやすさ重視 → NISA

  • 運用先の選択肢が多い
  • 分割しやすく、途中換金も可
  • 相続税評価がわかりやすい

✅ 相続のプロが教える「両方使い分け」が一番おすすめ!

実は、「iDeCoかNISAか」ではなく「両方使う」ことが最も合理的な資産形成&相続対策です。

活用法メリット
iDeCoで老後資金+節税現役時代に所得税控除 → 死亡時に非課税枠も活用
NISAで自由な資産運用株式・ETFなどで資産拡大+相続しやすい形で残せる

👆 それぞれの制度の「強み」を活かして併用するのがベストな選択です。

🔚 まとめ|相続対策としての「iDeCoとNISA」比較ポイント

  • iDeCoは相続税の非課税枠があるが、受け取りに手間がかかる
  • NISAは運用の自由度と流動性が高く、分割も容易
  • 節税+相続を両立するには「両制度の併用」が効果的
  • 制度内容は今後も改正されるため、定期的な見直しが重要

📌 iDeCoとNISA、あなたのご家族にとってどちらが有利かはケースバイケース。
専門家に相談することで、より安心で最適な「相続設計」ができます。
気になる方は早めのご相談をおすすめします。